むちキッズクリニック|舞鶴市浜の小児科・アレルギー科・血液内科

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6月のお知らせ

6月23日(水)は市の4か月検診のため午後休診です。午前と夕方は通常通りです。
まず日本脳炎とおたふくかぜワクチンです。状況は5月と一緒ですが、日本脳炎はある程度は供給されていますのでそれほど払底しているまではいきません。一期の2回はたぶん何とかお待たせすることなくできるだろうと思っています。対象の方は予約をお願いします。一方おたふくかぜは毎月一定程度は納入されていますので、特に一回目の接種の方はお問い合わせください。ただ2回目の接種は「運がよけりゃ」のレベルです。今年中には十分供給されるはずですから2回目についても推奨期間内の接種ということでは問題はないだろうと思われます。
コロナとは関係はないと思いますが、保育園・幼稚園で熱が出る子供さんが多く見られています。一部はアデノウイルス、RSウイルスまたヘルパンギーナ、手足口病ですが、多くは調べても何も出てきません。今まで何にも病気が流行らなかったのでいろんなウイルスが一度に活動を始めたように思います。まあ毎年この時期は同じことを言っていますけど気候の関係、今年は梅雨の入りが異常に早かったですし、また暑かったり寒かったりそんなことも影響があるものと思います。コロナだけでなく、温暖化ということも人類のパラダイム・チェンジを促しているのかもしれません。
小児科学会からデータ・ベースを用いた小児の2020年のコロナ感染症の臨床経過についての報告が学会雑誌に出ています。それを一応かいつまんで紹介しておきますので参考にしてください。初診時では、83%の子供は37.5℃未満=熱がないでありほぼ50%が、無症状でした。咳はほぼ30%、鼻水も20%程度でした。海外では川崎病によく似た症状の子供の報告がありますが、日本ではそのような報告はないようです。最も多かった合併症は肺炎でしたが、その頻度は1.5%と低く、死亡した子供さんはありません。ICU管理が必要となったのは0.4%でありほとんどは対症療法で改善しています。誰から感染ったかが一応わかっているのは93%です。73%が家族内感染であり、うち父親が32%、母親が20%でした。学校・保育所・幼稚園での感染は合わせて10%程度でした。子どものコロナ感染症はほとんどが軽症または無症状であるわけで、つまり早期の診断は大変困難です。またその多くが家族内感染であり、両親を含む成人が家庭内にウイルスを持ち込まないように注意することが最も重要な感染対策であるということになります。
舞鶴でもコロナの患者さんが増加してきています。英国やインドといった変異株が今までのものを駆逐して、たぶん舞鶴でも蔓延しつつあります。しかし医師会からの注意喚起は市からのスマホ向けの発表のコピーと「市中で感染が広がってきている状況にありますので各医療機関の窓口等における感染症対策をよろしくお願いします」という言葉だけーこんなのなんの役にも立ちませんーですので、なかなかちゃんとした発生状況は私達にもわかりません。発生状況が殆ど判らないので私達も本当の感染対策は不可能です。ただ、いくつかのチャンネルがあって情報は若干ながら入りますし、我々全員ワクチン接種を2回済ませてそろそろ2週間になりますので私たち自身に対してはこれまでほどは神経質にならなくてもよくなっているとは思っています。しかしながら、英国やインド株は感染力はもとより症状の悪化傾向がより強いこともあり、今の時点でマスクやそのほかの感染対策を緩めることはありません。ガウンテクニックなどはより厳重に行っています。特に換気には気を使っています。
現在の時点で一番のリスクは日本の政治家などで見られる理由がわからない楽観論、そして変化を嫌い現状を踏襲することしかできない行き当たりばったりの姿勢です。現場を知らないからダメとは言いませんが、思い付きで言うのはやめてもらいたいと思います。高齢者へのワクチンは今のところ順調のようですが今後も他の世代まで同様に接種できるかはまだ不確定要素が多いように思われます。緊急事態宣言は予想通り延長にはなりましたが、ではそうしたからといって何か明るい目が見えるようになるかについては医療としてはかなり悲観的です。期限を切るのではなく、たとえば新規の感染者数がどれくらいになったらとか、実行再生産数がどのような値であることが望ましいということを示さないと解除後の予測ができません。実は昨年の6月こんなことをホームページに載せていました。全部ではありませんが再掲します。
日本が一応何とか抑え込めたのは
1)日本のみんながきちんと自粛した
2)とにかく運がよかった
3)手洗いであるとかマスクをする。家に入ると靴を脱ぐなどといった文化があった。
4)地方が国の言うことを待つのでなくて主体的に動いた

第2、第3の波に備えての今後の課題
1)今のうちにできるだけ経済を戻しておくこと
2)全国で検査ができるような体制を構築しておくこと(保険収載も)
3)アビガンなどの軽症でも有効とされる薬をどこでも使えるようにしておくこと
4)検査機器や試薬、マスクその他の使い捨ての感染予防具の備蓄、必要な医療機器の増設
5)空きベッドの確保
6)地方が国家より早く対応できる法的根拠を作っておくこと
7)第1波の医学的・疫学的なまとまった報告;医療従事者が納得できる理論的根拠のあるもの
どう思いますか。今の課題とほとんど一緒です。この一年間日本は何をやっていたのでしょう。Go toなんて訳のわからないこともありましたが経済はこの有様です。検査がまだ十分ではないし、医療はベッドがないこともあってひっ迫しています。緊急事態といっても未だに皆さん自粛してくださいが中心で、特に行政からのまともなデータがほぼないということは正しい方針決定するうえで致命的と思います。
かといって現状ではゲームチェンジャーの可能性があるのはワクチンのみです。いまのところ日本政府の頭の中にあるのはオリンピックを開催するため一点突破、ワクチンだけです。なんだか真珠湾攻撃の前夜みたいです-知らんけど。以前からいっているように舞鶴の脆弱な医療体制では大規模のクラスターが発生したら医療崩壊となります。現在の緊急事態宣言下のうちになんとか一定程度高齢者だけでもワクチン接種をすくなくとも60~70%程度は達成しておく必要があります。それで何とかなるという確信は全くありませんが、それくらいやっておかないと格好がつきません。オリンピックですか。基本的にはどーでも良いと思っています。大体どうしてそうまでしてやらなければいけないのかということ自体よくわかりません。いつの間にか方法が目的となっているように見えます。あっても関係ないし、少なくとも無いことを仮定してその時どうするかを考えておくことくらいは必要だろうと思います。今年の夏は電力がひっ迫することが予想されているみたいでおちおちテレビでオリンピックなど見ていられないかもしれません。現在、舞鶴では医療従事者へのワクチン接種はたぶん終わっていると思いますし、高齢者への接種が一定程度順調に進んでいるようですが、とにかく今のうちです。私たち人類はつながって生きていくことしかできません。孤立が続くと生きる支えを失ってしまいます。リモートだけではだめで私たちはやはり一緒に食べたりしゃべったりすることが必要なのです。そう考えていくと経済だって心の問題が無縁ではありません。「さざ波」なんて言っている人がほんとに経済の専門家なのでしょうか。

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