4月28日(水)は市の4か月検診のため休診です。ゴールデンウィークは例年通りカレンダー通りですが、6日は木曜日なので6日までをお休みとさせていただきます。
今月もコロナのことで始めなければならないようです。緊急事態宣言は解除されましたが、多くの方がおっしゃっているように状況がよくなったから解除されたのではありません。おまけに4月は進学・就職、歓送迎会、お花見など密閉・密集。密接、いわゆる三密になる機会が多い季節です。自粛疲れも相まって今後感染者数が増加することはほぼ間違いがないでしょうし、またまた緊急事態ということになる可能性もあります。またイギリスとかブラジル、南アフリカなどの変異種が静かに増えてきているのは極めて憂慮すべき事態です。ある時点で突然今度こそ本当に制御不可能な感染状況になることは十分考えられます。政府は緊急事態解除に伴っていくつかの方針を出していますがこれらは今まで言われたことをようやくそれも十分なのとは程遠い対策でしかないのでどれくらい効果が出るのか不安は尽きません。尾身さんも今回は何だか投げやりな感じに聞こえました。
ワクチン接種については掛け声は聞こえてきますが、「もの」が来るのがいつなのかが私たち医療従事者にもさっぱりわかりません。舞鶴では医療センターである程度ワクチン接種がされました(これは医療センターがコロナ患者を受け入れている以上当然の処置ではあります)が、私たちのところには一切何の連絡もありません。ということで私たち医療従事者がまず接種を終わらせないと高齢者を含む皆さんに接種を開始できるとはならないので、高齢者に接種を終わらせるのが流行期になる前つまり冬になる前になんとか間に合ったらいいがなあというのが正直なところです。いろんなことが言われますが当たり前ですがどのワクチンであってもしないよりした方がよいということははっきりしています。打つ機会があればできるだけ接種を受けてください。
ウイルスは通常乾燥して寒い時期に流行しますが、これから夏に向けて感染が急速に増加するかもしれないのはこのウイルスが新しいウイルスであって集団免疫ができていないからです。インフルエンザはいわゆるスペイン風邪といわれた1917~8年以来全世界に広がってその結果集団免疫ができているといってもよいので夏は流行はしませんがそれでも毎年冬になると結構な流行があります。今回のコロナが世界中でワクチンが接種できたとしても全世界で集団免疫ができるのは少なくとも数年かかるといわれますし、その後集団免疫ができたとしても冬にはインフルエンザと同じような流行が見られる可能性が高いと思われます。何はともあれ夏になってもマスクをして頑張るしかないようです。
それから健診と予防接種、これは皆さん自粛などしないでちゃんと受けてください。この二つは子供さんの健康を守るための一丁目一番地です。またクリニックでも、おいでいただくとわかると思いますが、できるだけの感染対策をして診療をしています。コロナを怖がって医療にかからず病気を悪化させるのは愚の骨頂です。
コロナが長くなってしまいましたが、今年は花粉は昨年よりはかなりたくさん飛んでいるようで花粉症を持っておられる方がこの季節を問題なく過ごすためには以前と違って症状が出始めてからでもいいですので、できるだけ対象となる植物(スギ、ヒノキ、はんのき、シラカンバ、イネ科植物、またダニなど重要な抗原については血液検査でわかります)を確定していつからいつまで治療が必要かを確定してその時期にきちんと治療を受けることをお勧めします。毎年この時期通常の生活ができないほど症状がひどい方や受験などでできるだけ症状を抑えておきたいと思われる方には最近新しい方法として2~4週間に一回の注射で症状を改善することができます。高価なので誰にもお勧めすることではありませんが、興味のあるかたはご相談ください。その他この季節はダニなどのアレルゲンの存在のほか気温の変動や黄砂・pm2.5などの飛来物といった環境などにより、アレルギー症状が出やすい時期です。症状が出ないようにコントロールするのが治療の原則であり、できるだけ問題なく暮らして頂くためのお手伝いをしたいと考えています。
そのほか今年は結局インフルエンザなどの感染症はほぼ「空振り」でした。まあこれだけ感染に対し手洗いなどをきちんとやったらこれだけ感染症は減るのだということです。現在溶連菌とアデノウイルスがちらほら見られている程度で、そのほかには胃腸風邪の小流行がある程度でしょうか。