どいキッズクリニック|舞鶴市浜の小児科・循環器小児科・アレルギー科

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3月のお知らせ

3月22日(水)は京大にいく用事があって休診とさせていただきます。また29日(水)は市の4か月検診で午後休診です。午前と夕方は通常通りです。
今のところコロナはなくなったわけではありませんが、感染者の数はかなり低下しています。それに代わってインフルエンザA型が、これも猛威を振るっているというほどではありませんが学校、幼稚園などで流行しています。検査ではコロナとインフルエンザの同時検査キットを繁用していますが、インフルエンザとコロナとの比は4:1くらいでしょうか。
インフルエンザの薬はタミフル、ゾフルーザ、リレンザを年齢に応じて使っています。それ以外ではノロウイルスを含む胃腸風、溶連菌、アデノウイルスが散見されるくらいでしょうか。
今年はスギ花粉が多いと予測されており、実際にそろそろ敏感な方は症状が出ています。これから暖かくなるのでどっと増えてくるとおもわれます。別に症状が出る前でなくて大丈夫ですので、おかしいと思ったらご相談ください。症状のひどい方には最近いろんな治療があります。ホームページに記載してありますので参考になさってください。一言でいうととてもよく効きますが、いろんな条件を満たさなければならないことと高価であることがネックです。
コロナで明け暮れた3年がほぼ終わり、通常の生活が戻ってくるといわれますがなかなかそうはいきません。3年間というのは学校のシステムを見ればわかるように子供たちにとっては一区切りなのです。本来はしばらく前からマスクを外すこと―つまり日常への回帰への道筋―については始めておくべきだったのでしょうが、そんな事を言っても仕方ないのであまり無理をせずに今後進めていくしかないかと考えます。
コロナについては重症化率が下がる一方で伝播力が非常に強いという特徴は変わっていません。一般市民、特に若い年代の人たちは自分の身近な人が感染して亡くなるということはほとんどないし、感染したとしてもすぐに治ってしまいます。確かに致死率は間違いなく下がってきています。しかし、感染の伝播力は、もうデルタ株などとは比べられないくらい高くなっています。またワクチンの効果もRNAワクチンにおいては効果が低減するのが早いというのはご存じの通りです。ウイルス自体の免疫逃避もあります。ウイルスはどんどん変化しています。一方、身体が比較的脆弱な高齢者を中心に死亡者が増えているのも事実で、致死率の低下と死亡者の増加、これが今の現実であり、まだこのウイルスは普通のウイルスには残念ながらなっていないことを再確認すべきです。社会や教育を回すだけでなく、高齢者を中心とした方々に対して治療とケアと生活支援に力を入れるべきだと思います。決定的にゲームチェンジャーとなりうるのは薬です。いろいろな問題が指摘されているとは言え、これらが私のところでも簡単に使えるようになったら今よりもさらに安心して社会や教育を回していくことができると思います。
マスク着用も医療施設や介護施設は別として、自発的に選択することになりますが
1)その時の感染状況
2)その人が感染のリスクが高いか低いか
3)不特定多数の人で、リスクの高い人や絶対に感染したくない人も含まれている不特定多数の集団の場合と、日頃健康な人の集団とでは対応を変えることが望まれます。とは言ってもこれは「言うは易く行うは難し」で、ある程度の判断基準を国家単位で決めておくべきと思います。

それ以上にやはり小中学生でもコロナによる日常性の崩壊の結果としてのメンタルの問題は大きいように思われます。まず大きなこととしては確かに家庭内での虐待が見えにくくなったということはあるように思います。自殺も高止まりしているといわれますし、不登校も増加しています。3月から4月は子供たちにとっては短時間のうちに大きく環境が変化するわけで、それだけでも精神的に大きな負担がかかる時期です。こういった事実を我々小児科医もしっかり受け止めて具体的な形でサポートしていかねばならないと改めて思います。もちろん日常の診療においてでもありますが、きっとそれ以外にも何かが必要なのでしょう。
最後になりましたが、日常性という意味でも必要な予防接種は必ず受けるようにしてください。誤った情報やフェイクニュースは特にこのように人々が本来あるべきコミュニケーションを失うすきを狙って拡散されます。何が間違っていて何が正しいのかということは、より判断が今後むつかしくなっていくかもしれません。でもそれに流されないで暮らしていくためにはやはり人と人との交流が基盤となると私は考えています。

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